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子どものゲーム・スマホ・パソコン依存が心配! 親子で話し合い、改善する方法はあるの?

 
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外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理師)です。(オンラインカウンセリング・電話カウンセリング受付中)

 

お子さんのゲーム(スマホ・パソコン)三昧を心配して、ストレスをためていませんか?

 

コロナ禍で子どもたちも日常生活に制限が生じ、オンライン授業などでパソコンを使う時間が増えて、「ゲームは1日2時間まで」などの以前のルールが無効化しているという話もよく聞きます。

 

子どもとゲーム(スマホ・パソコン)について、親はどのように考えてあげるとよいのか。

 

どうしたら、あきらめることなく、温かい気持ちで子どもと接することができる折り合い点が見つかるのかについて考えてみたいと思います。

 

子どものゲーム(スマホ・パソコン)三昧・ここが心配!

こんな心配があるのではありませんか?

心配な点をグループ分けしてみる

子どものことが心配すぎて(要素が多すぎて)混乱してしまいがちです。一度、グループ分けしてみましょう。

 

すると、心配事は、このように大体3つに分けられるのではないでしょうか。

では、親子の対立点をさぐるため、それぞれを親の言い分、子どもの言い分を整理してみたいと思います。

 

生活と健康

親の言い分

✔生活が乱れすぎてこのままでは身体をこわしてしまうだろう。

✔人として最低限の生活態度を願っているだけなのに、なんで親の言うことがきけないんだろう?

 

子どもの言い分

✔ちゃんと学校に行ってがんばっているし、生活だってやれている。

✔別に身体もおかしいところはない。

✔いちいちうるさい。放っておいて。

 

子どもの将来

親の言い分

✔勉強や友だちは子どもの「仕事」ちゃんと努力・自己管理できないようでは、将来が心配だ。

✔まだ子どもで将来のことがまるでわかっていない。

 

子どもの言い分

✔もう子どもじゃない。

✔自分のことは自分でわかっているから好きにさせて。

 

親子関係

親の言い分

✔本人のことを思って心配しているのに伝わらない

✔何を考えているのかわからない

✔反抗期だから仕方がないの?

 

子どもの言い分

✔親は一方的に非難してくるからうるさい。

✔親にも矛盾があるのに気づかない。

✔大人はずるい。

✔子どもを信頼していない。

 

親からすると、親(大人)のほうが社会をわかっているし、子どものことも心配しているのだから、自分が正しい、と思っています。

 

でも、子どもにも子どもの言い分があり、まったくかみ合っていません。

 

このように、お互いが思っていることをぶつけ合うだけでは平行線のまま折り合い点を見つけることは困難です。

 

となれば、ここで柔軟な態度で手を差し出すのは親の役目になりましょう。

 

子どもにとってゲーム(スマホ・パソコン)は何か?

まず、子どもがそれほどまでに熱中するゲーム(スマホ・パソコン)が子どもにとってどんな意味を持つのかを考えてみましょう。

 

親(大人)にはなかなか理解しがたく感じられるのですが、子どもにとっては、ゲーム(スマホ・パソコン)こそが自由自在、大人から独立した自分の場所であるようです。

 

親(大人)からすると、そんな自立は安易で、自分勝手すぎるし、やり方も下手すぎてまるで見ていられない・アドバイスしたくなるけれど、子どもにしてみれば、下手くそでも自分で好きなようにやりたい。(それが自立で親離れだということ)。

 

では、大人からどのように譲歩していけばよいのでしょう?

 

大人の譲歩と親子関係の回復

それはこんな風に順番にやってみるのがよいのではないでしょうか。

①親子関係の回復

②生活と健康の部分回復

③子どもの将来についての回復見通し

 

①親子関係

子どもにとってのゲームの意味や、ゲームを通じて子どもが主張している「下手でもいいから自分でやりたい」を理解したら、まずは子ども生活態度を否定しないで、大目にみるようにしてみましょう。

 

口うるさく注意をしたり、罰を与えたりするのはやめて、楽しそうにしている・夢中になっていることを尊重しましょう。

 

そうして、親子で「ふつう」の会話ができる関係性を回復させましょう。

 

すると、子どもの健康(親の心配)や勉強(子ども自身も気になっている)についての対話の糸口が見つかるでしょう。

 

②生活と健康

身体のことや生活のことについて、すぐに改善できなくても、これが子ども本人にとって大切だと共有するのが第一歩です。

 

おそらく本人が自分で何か改善し始めることでしょう。

 

それがどんなに「へたくそ」でも、批判は禁物です。

 

自分の力で何かしようとしていることを温かく見守り、はげますことが大切です。

 

③子どもの将来

①と②ができるようになると、将来についての対話の窓口が開かれます。

 

最初は自由に言い合える間柄をめざしましょう。子どもの描く将来が現実的かとか、親の願いと一致しているかのような親の評価は慎みましょう。

 

親が自分を信頼してくれているという安心感と、親子で話し合える関係性さえあれば、いずれ適切な時期に話し合いが持てるようになります。

 

このままひきこもりになるのではないか?という不安について

社会からのひきこもりは、社会不安、対人不安が強い人が、トラブルや失敗体験などをきっかけに始めると考えられます。

 

「社会不安・対人不安からゲームに逃げる」ことは実際に考えられますが、「ゲームをするとひきこもりになる」というわけではありません。(もちろん、社会生活を回避してゲーム三昧の場合は、適切な社会体験が得られず、ひきこもりリスクが高まるとはいえますけれど。)

 

だとしても、本人が没頭しているものを無理にやめさせることは難しいですよね。

 

それから、親子関係を回復させることで、本人が「家の中は安心、家族は信頼できる」と感じられたら、社会不安・対人不安を減少させられるという大きなメリットがあります。

 

つまり、親子対話はひきこもり防止にひと役買うのですね。

 

プロを目指すことについて

「そんなにゲームが好きなら、いっそプロを目指せ」という親子合意に至る話をしばしば耳にします。

 

これは、本人の気持ちを尊重するという点で「◎」ですが、子どもに対して一芸に秀でることを求めるのだとしたら「△または×」であると感じられます。

 

くれぐれも、親の方が熱くなって応援するとか、応援しすぎて本人がやめることを認めないというようなことにならないように、ご留意ください。

 

まとめ

子どもがゲーム(スマホ・パソコン)三昧に対して、親はどう見守り、接したらよいのか、糸口の見つけ方、見守り方について考えました。

 

イライラを我慢して、でも結局、爆発して親子喧嘩という悪循環を少しでも改善できますように!

 

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外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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