あきらめ思考のリスクを知って 好循環にするための言葉とは?
東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理師)です。
こんなふうに考えてしまいがちではありませんか?
よくやってしまいがちなこのこころの動き、実は思いのほか残念な循環を作り出します。
今日は、「きっとどうせ」+「ほら、やっぱり」の何が残念なのか、どのように言い換えられると良いのかについてお話します。
「きっとどうせ」はどんなこころの働きなのか?
「きっとどうせ」というのは、ショックからこころを守ろうとする動きなのです。
✔️怒り
✔️がっかり
✔️あきらめ
✔️イライラ
このような気持ちを予防するため、またこれ以上、失望しないために、こころが予防線を張っているのです。
「きっとどうせ」の何がいけないの?
けれども、「きっとどうせ・・・」「やっぱりね」というのは、あきらめや「だめ」と決めつけるこころの動きであるため、ちがう結果・可能性を遮断してしまうのですね。
自分のこと
自分はどうせまた失敗する
どうせ楽しくない
でも、成功と失敗は半々かもしれないし、やってみたら案外楽しいということもありますよね。
家族・他者に対して
子どもと約束しても、どうせ守れない。
夫(妻)に頼んでも、どうせやってくれない
守れる約束に修正しなきゃいけなかったり、伝え方に工夫がいるかもしれないけど、「言っても無駄」とあきらめてしまうと、家族(対人関係)の中の対話がなくなり、信頼感が損なわれたままに。
職場・社会に対して
(職場で)どうせ認めてもらえない
どうせチャンスなんて巡ってこない
「どうせダメ」と諦めてしまうと、せっかく評価してもらっていることに気づけなかったり、チャンスを見逃してしまうこともあるでしょう。
このように、「どうせ、また(ダメ)」「ほら、やっぱり(ダメだった)」と思ってしまうクセがつくと、悪循環が続いてしまいかねません。
代わりは「残念、またね」
「どうせ、また(ダメ)」「ほら、やっぱり(ダメだった)」の代わりに言ってみてほしいのが「残念、またね」です。
結果が残念なときは「残念だったな」と残念な気持ちを認めてあげる。
そして、「でも、次は違うかもしれない」と気持ちをオープンに、よい可能性にむけて開いておくこと。
本当に、些細な試みなんですけど、案外とマインドセットが変わるものですよ。
まとめ
「どうせ、また」「ほら、やっぱり」という気持ちは、「もうショックを受けたくない」というこころの予防線ですが、こころを守る以上に、ちがう(よい)可能性を締め出してしまう危険が高いことをお話しました。
代わりに「残念、またね!」と思えると、残念な気持ちを肯定しつつ、次のチャンスに備えられますから、どうぞ、やってみてくださいね。
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