東京・青山の心理カウンセリングルーム 月金土開室 女性の臨床心理士在中

HSPや発達障害は脳の多様性

HSPの子どもの習い事。「やってもいい?」「嫌がった時にどうする?」にお答えします

 
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MichikoYoshida
外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士)です。

 

HSPの子どもは敏感で新しい環境が苦手なので、お稽古ごとを始めることを躊躇したり、始めてみたけどうまくいかなくて悩んでしまったりすることがあるのではないでしょうか。

 

もちろん、HSPの子どもだって、楽しく習い事ができますからご安心くださいね!

でも、注意点がありますから、そこはしっかり押さえて選んであげてください。

 

HSPの子どもの習い事で最初に生じるハードルとは?

HSPの子どもが習い事を始めた時、こんな風に困ったことはありませんか?

 

  • 親から離れようとせず泣いてしまう。

 

  • 「楽しそうにやっていましたよ」と先生に言われたけど、本人は「もういかない」という。

 

  • なだめすかして何度も連れて行っているのに、ちっとも馴染まない。親子ともに疲れてきた。

 

  • 自分から「これがやりたい」と言ったから始めたのに、「もう嫌だ」「やめたい」と言い出す

こんなことはHSPでなくてもよくあることですが、HSPのお子さんですと反応が強かったり、お母さんも「あ、また・・・」と思うと辛く感じてしまいがちです。

 

でも、大丈夫ですよ!

最初に泣いて嫌がるのは「HSPの儀式」と思って割り切りましょう(笑)

 

本人の気持ちを受けとめながら、「大丈夫だよ〜、一緒にいるよ〜」と安心させてあげて進めていきましょう。

 

HSPにお勧めの習い事ってあるの?

特に「これが」というのはありません。

子どもの性質や興味、親の興味関心によってい違いますし、近くに教室がなければできないという制限もありますから、そこはこだわらなくてオッケーです。

 

でも、こんなことを意識して選ぶのが良いかもしれませんよ。

 

母親と一緒に参加できるもの

HSPにとっての一番のよくあるハードルは、安心基地であるお母さんから離れるのが難しいということ。

 

ですから、最初は親子で始められると、親子双方にとって、安心できると思います。

今は、スイミングやダンス、音楽、お絵かきなども、ママの抱っこで始められるものが数多くあるように思います。

 

もう一つは、親が習っているところに連れていき、本人が興味を持ったら始めるという方法です。家族参加できるような習い事(楽器とかスポーツとか)よくききます。

 

ポイントは、「親が好きなものを選ぶ」ことでしょうか。

 

自分が苦手なものをやらせる、というのは案外とハードルが高いことが多いと思います。

 

自分は苦手だったから、子どもには、早くから初めて、自分の味わった苦労をさせたくない。

 

そういう親心なのですが、子どもにしてみると「お母さんは好きじゃないのに、自分はやらなければいけない」と(案外敏感に)察してしまうようです。

 

また、子どもが嫌がった時に、親が好きなものなら子どものことを温かく励まし続けることができるけど、親も嫌いなものだと罪悪感を感じてしまったりして挫折しやすいようにも感じます。

 

「いきたくない!」「やめる!」と言われたら?

ただでさえ新しいことが苦手なHSP。

始める前から「いきたくない!」、調子よくやっていると思ったら急に「やめる!」なんていうことも、よくあります。(想定範囲だと思っておきましょう。)

 

では、こんな時、どうしたらいいのか?

 

続ける・やめるの見極めポイントは、なんでしょう?

 

楽しんでる?

お子さんはその習い事を楽しんでいますか?

 

楽しむ様子が見られる時もあるなら、信じて続けてみましょう。

 

本人が楽しんでいる時が見受けられるなら、緊張や不安がほぐれ、習い事の環境に馴染むまで時間をかけてあげましょう。

 

先生がお教室の前で待っていてくれると良い、とかあるかもしれません。最初はそんな配慮をしてもらえると良いですが、慣れてくれば不要になりますから、心配しすぎないのがいいですね。

 

でも、もし楽しむ様子が全くみられないなら、残念ですが諦めましょう。(諦めも大事です。)

 

上手にできないと心が折れてしまう

これも「HSPあるある」ですね。

 

上手にできなくて(上手にできないと思い込んでしまっていて)「ダメだー!」と自己否定してしまうこと。

 

想定範囲ではあるけれど、お母さんも心折れる瞬間ではないでしょうか。(なんで、こんな些細なことで、自分をそんなに否定してしまうのー!?)

 

でも、これはHSPの子どもに「信頼と安心」を体験させてあげるチャンスです。

 

本人の気持ちが収まるまで、ぎゅっとして、よしよしして、「大丈夫だよ〜」を伝えてあげましょう。

 

この体験の繰り返しが、HSPの子どもの「信頼と安心」を育みますよ!

 

ただね、もしこの繰り返しをしても、本人の安心感が上がってこない、いつも涙と癇癪で終わる場合は、「時期尚早」なのだと思います。一旦、やめて時期をみましょう。

 

夢中になれるものがオススメです

子どもにとって、夢中になれる時間は本当に貴重な宝物。

 

この時間が子どもの能力と心を育てていると言っても過言ではありません。

スクールカウンセラーとして学校の子どもたちをみていて思うのは、夢中で遊べるこは、勉強にも集中できる(比例関係)だということです。

 

勉強できる子に育てたかったら、夢中になって遊べる体験をたっぷりさせてあげるのが最善です。

それに、夢中になって取り組めることがある子は、情緒も安定するのですよね。

 

ですから、本人が没頭できるようなことを探してあげられると良いですね!

 

ちなみに「夢中になれる・没頭できる習い事」を見つけておくことは、実は、将来のためにもお勧めなのです。

 

些細なことを気に病んで気持ちのリフレッシュやリセットが苦手なHSPにとって、没頭できる趣味を持つことは、将来のストレスコントロール力にも繋がっていきます。

 

早期教育はオススメしない

 

早期教育の定義・・・はこにわ的には、「早く始めることで人より上手になる・能力が高まることを目的に行う習い事」

 

早期教育をオススメしない最大の理由は、この「早くから始めて、先を急がせる」ということが、HSPに望ましい子育てと正反対だからなんです。

 

HSP子育てにとってとにかく大切なのは、信頼感と安心感をしっかり獲得すること。

 

そのため、人生最初の5〜10年は、本人ペースを尊重してじっくり育てていくことが肝心なのです。

その理由はこちらに書きましたので、よかったら読んでみてくださいね。

 

 

言葉を学ぶ(教える)ということについて

習い事として、英会話や漢字を覚えるなど、言葉に関することもありますよね。

 

言葉を習うということは、ちょっと慎重にする必要があると思っています。

 

というのは、就学前の子どもにとって、言葉を学ぶことはただ暗記していくことではありません。言葉を体験することです。

 

上手に言えなくても、周りの大人が察してくれる。初めて見るものの名前を覚える。獲得する言葉ひとつ、ひとつに、その時の、びっくりしたり、美味しかったり、臭かったり、怖かったり、実際の体験と結びついて覚えていくのです。さらには、その時に、お友だちと一緒に興奮した!とか、先生がびっくりした顔をした!とか、お母さんが笑った!とか、そんなことも全てセットで獲得していくのです。

 

この体験が十分ないと、この後、どんなにたくさん言葉を覚えても、生きた言葉にはなっていかないのです。

 

だから、「言葉の習得」だけを急ぐ習い事は本当はオススメしたくありません。

 

もちろん、英会話のクラスは歌と踊りがあってとっても楽しい!とか、お友だちと漢字カルタをするのが好きだ!とか、本人が楽しんでいて、親もおおらかな気持ちで見守れるなら良いのですけれど。

 

ちょっとでも「たくさん覚えてね!」という気持ちがあったら、ちょっとご自分の気持ちにブレーキをかけてくださるといいな。

言葉の習得は簡単にはいかないから(例えば、5歳まで外国に住んでいてその土地の言葉で幼稚園に行っていたけど、帰国して数年経つと忘れちゃったとか、よくありますよね)子どもの習い事で「バイリンガル」に育ったりはしません。そう、割り切ってくださいね。

 

家庭環境等の理由でバイリンガルで育つ子どもの中には、母語(自分が考えたり表現する言葉)が身につかないまま育ってしまって、その後の学習やアイデンティティ獲得が困難になってしまうハンディを背負う子どももいます。

 

脅すつもりはないのですが、言葉を獲得するということはそれくらいデリケートなことなので、くれぐれもご注意ください。

 

できる子どもに育てたいという気持ちの罠

大人は子どもを見ると、自分にはない可能性を感じます。親が自分の子どもを見るときには尚更です。

 

それは、自然なことなのですが、強くなりすぎると「できる子どもに育てたい」の罠にはまることがあります。

「できる子どもに育てたい」は裏を返すと「できない子どもではダメだ」となります。

 

親のそんな願いを子どもは敏感に察知します。

 

HSPならなおのこと。ただでさえ「できないのはダメなこと」と思いがちなHSP。

 

特に習い始めにプレッシャーを与えるのは避けましょう。

 

本人が「もっと上手になりたい」とか「がんばりたい」と思うようになるまでは温かく育んで、意欲が出てきたら、子どもの様子を見ながら励ましてあげられるといいと思います。

 

習い事をするときの子どもの「意思確認」について

習い事を始める時は、親が提案するにしろ、本人が「やりたい」と言ったにしろ、「本当にやりたいの?」と本人の気持ちの確認をするでしょう?

 

それで「始めたからには続けること」とか「ちゃんと練習すること」なんて約束をするのではありませんか?

 

でも、そう約束したのに続かないこと、ありますよね。

 

こんな時、大人は「約束したよね?約束は守らなきゃダメだよね?」と思うもの。

 

でも、これは大人の理論。

 

子どもは「その時はそう思った(やりたいし、練習もする!)」それは嘘じゃない。

 

でも、「継続すること」や「練習すること」がどんなことかは、イメージできていません。

だから、「約束したでしょ!」と言い切らずに、本人の気持ちも聴きながら、少しずつがんばれるように教え、導けるといいですよね。

 

「約束を守ること」だけのためにやっていたら、きっと、夢中になったり、成長を喜べたりしなくなってしまうと思うのです。(少なくともHSPの子どもの中では、約束を守らなければいけないという強迫観念に移行しがちですから、ご注意くださいね。)

 

習い事の中には、「親がやって欲しいと願っていること」があります。

 

例えば、学習塾。

 

本人が本当にやりたいと願っているというよりは、親が心配して、本人と相談して(実は説得して)「やる」と言わせてしまって始めるもの。

 

こんな時に「約束したでしょ」カードを持ち出されると、親子の信頼関係を揺らします。

 

もちろん、塾通いがいけないわけではありませんが、なぜ塾が必要だと思うのか(お勉強が苦手な理由が他にあるのではないか大人がしっかり検討することも含めて)よく検討してみることをお勧めします。

 

まとめ

HSPさんは習い始めに緊張したり不安がったりすることがありますが、本人が夢中になれる習い事を見つけてあげること・続けていくことは、子どもの力を育て、将来の気持ちの安定にも役立つので、オススメですよ、ということを書きました。

 

本人が夢中になれて、親も応援してあげられる習い事が見つかりますように!

 

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外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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