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【小中高校生440人自殺のニュース】気をつけたい 子どもを追い詰める4つの声かけ

 
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外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理士)です。

 

昨年の1月〜11月までに440人の小中高校生が自殺していたというニュースがありました。

 

子どもが毎日、命を絶っている。

 

コロナ禍で皆のストレスが高止まりしているときですが、子どもたちを追い詰めないように、家庭でできることのひとつが親から子どもへの日々の声かけです。

 

子どもを追い詰めないように、避けて欲しい声かけを4つ、お伝えします。

 

①「我慢しなさい」

②「甘えるな」

③「迷惑かけてはいけない」

④「自分が悪いんでしょ?(自分のせいだよ)」

 

なぜ避けた方がいいのか、言い換え言葉も合わせてご紹介します。

 

①「我慢しなさい」

「我慢強い子どもにしたい」という子育ての願いをしばしば耳にします。

 

たしかに、大人になると、日常的に我慢や忍耐が生じるから、我慢する力は生きていく上で必要です。

 

でも、だからと言って、子どものうちにたくさん我慢させたら、我慢強くなる、とか、強い人間になるわけではありません。

 

また、わざわざ家庭内で我慢する機会を設けなくても、子どもは、ひとたび集団生活の場に出れば、たとえ幼稚園や小学校でも我慢することを求められ、少しずつできるように成長します。

 

ですから、子どもに我慢を強いる必要はありません。

 

とりわけ、子どもが大人に「困った」「苦しい」「助けてほしい」と訴えたときには、くれぐれも「我慢しなさい」で済ませないで欲しいと思います。

 

代わりの言葉 「できることがないか一緒に考えよう」

子どもが困ったときに、大人にできることは、味方になって、解決方法を探ることです。

 

我慢を強いると「相談してはいけないんだな・我慢しないといけないんだな」と学習し、孤立してしまうので、くれぐれもご注意ください。

 

いろいろ考えたり、試みても、解決することができず、結局は子どもが我慢しなければならないことも(よく)あります。それでも、子どもは大人が自分の味方でいてくれることで安心し、また「困ったときは人と相談しながら解決方法を探そう」という姿勢を学びますよ。

②「甘えるな」

前述の「我慢しなさい」と似ているのですが「甘えるな」も避けたい声かけです。

 

子どものうちは甘えることも大事な仕事なのです。

 

甘えるというのは、信じて頼ること(信頼関係をつくること)なのに、それを禁じたら、関係が途絶えてしまいます。

「甘やかすと子どもが自立できなくなると心配」と思われる方もおられることでしょう。でも、逆なんです。

 

子どもは、充分甘えて納得したらひとりでに自立します(その方が自由で楽しいから)し、充分甘えられなければ、いつまでもこころが不安定なまま、自立できなくなってしまいます。

 

代わりの言葉「信頼して話してくれて、ありがとう」

子どもが信頼して甘えてくれることをねぎらいましょう。

親子の信頼関係が深まります。

③「迷惑かけてはいけない」

しばしば「人様に迷惑をかけない人になって欲しい」という願いを聞きます。

 

でも、「迷惑」って何をさすんでしょう??

 

悪意のある迷惑行為は嫌ですけど、人はそもそも、迷惑をお互いにかけ合いながら生きているのではないでしょうか。

 

ましてや、子どもたちは周りの大人たちにたくさんの迷惑かけないと生きていけません。それに子どもがかける迷惑なんてたかが知れていると思いませんか?

 

「迷惑かけます、ごめんなさい」とことわって、迷惑をかけたらいいのではないでしょうか。

 

幼稚園や学校で、先生方にもかけたくないというお話もよく聞きますが、(こう言ってはなんですけれど)先生方は子どもたちに迷惑をかけられるためにいるのだと思いませんか?

 

もちろん、先生方にかけたい放題しても構わない、という意味じゃないですよ。

もし「ちょっと困ったな」となったら、一緒に相談して解決策を考えたらいいのです。

 

「迷惑かけちゃいけない」と萎縮するのはやめられるといいな。

 

代わりの言葉「困っていたんだね。何ができるか考えようね。」

④「自分が悪いんでしょ?(自分のせいだよ)」

子どもは、まだ子どもです。

 

失敗することもあれば、約束が守れないこともあります。

 

大人からすると「こんな簡単なことなのに」と思うこともあるでしょう。でも、子どもにとっては、今それはまだ、むずかしかったり、うまくできなかったりするのです。

 

どうぞ「自分が悪いんだから」と切り捨てないでください。

 

子どもはこの「切り捨てられた感じ」をキャッチするものです。そして、こう言われたらあきらめる(心を閉じる)ようになってしまいます。

 

代わりの言葉「失敗しちゃったね。自分を責めなくていいよ。何ができるか考えよう」

実際のところ、子どもの失敗には、大人にも反省点があることが多いのではないでしょうか。

 

子どもも自分も責めることなく、でも一緒に何がいけなかったのかを検討できると、子どもは失敗を怖がらないでいられるようになりますよ。

 

 

まとめ

コロナ禍において、子どもたちを追い詰めないように、避けたい言葉をご紹介しました。

 

①「我慢しなさい」 →  「できることがないか一緒に考えよう」

 

②「甘えるな」 →「信頼して話してくれて、ありがとう」

 

③「迷惑かけてはいけない」 → 「困っていたんだね。何ができるか考えようね。」

 

④「自分が悪いんでしょ?(自分のせいだよ)」 → 「失敗しちゃったね。自分を責めなくていいよ。何ができるか考えよう」

 

共通しているのは「子どもは、失敗するし、甘えるし、迷惑をかけることで成長するから、大人はそれを親子対話のチャンスにする構え」です。

 

こんなふうに子どもと共に考える姿勢を見せたものの、親の自分もどうすれば良いかわからないよ?というときは、信頼できる家族や友だち、先生やスクールカウンセラーなどに話してみてください。

 

どうか、親もひとりで抱えないでくださいね!

 

死にたい気持ちを打ち明けられたとき、自傷行為があるときにどのように子どもと話をするのが良いかについて、こちらに書きました。

 

おすすめ本

河合隼雄『過保護なくして親離れはない』

必要な「甘え」と「甘やかし」の違いがよくわかり、親子関係の迷いが減ります。図書館にもあると思います。

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