言い分を聞いてもらえずに育った人 児童期・成人後の影響とは
東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理師)です。
子どもの頃に、言い分をちゃんと聞いてもらえず「言い訳するな」と叱られて育つと、どのような影響があるでしょう?
子どもの時期と大人になってから、それぞれの影響をお話します。
親に言い分を聞いてもらえずに育つ・児童期
①自己肯定感の低下
言い分を聞いてもらえないと「自分に価値がない」と感じる。
②表現できなくなる
気持ちや考えを伝える機会が失われ、意見が言えなくなる。
③不安・ストレス
慢性的な不安感やストレス。
④対人関係が苦手になる
他者と率直に話し合う経験が乏しいため、対人関係が苦手になる。
⑤自己批判
いつも自分を批判する思考パターンが身につく。
⑥無力感
「何を言っても無駄」なため、挑戦や努力を諦めてしまう。
親に言い分を聞いてもらえずに育つ・成人後
①いつも自分を抑圧
「何を言っても批判される」と体験したため、いつも自分を抑圧してしまう。
② 言い訳への恐怖心
「言い訳」とみなされることを避けるために、自分のミスや意図を説明できなくなり、誤解が生じやすくなる。
③ 自己否定的
ミスや失敗を過度に自分のせいだと感じ、うつや不安障害につながる可能性がある。
④ 他者の意見を聞けない
他人の話を聞くことに抵抗を感じたり、無意識に拒絶してしまう。
⑤ 批判への過敏反応
少しの指摘や否定的な意見に対して恐怖を感じ、防衛的な態度を取る。
⑥ ストレスや感情の爆発
押さえ込んだ感情が限界を超えたとき、怒りや悲しみが制御不能になることがある。
⑦ 他者からの依存や支配を受けやすい
「自分の声は聞いてもらえない」との思いから、他人の意見に従いやすく、境界線を引くのが苦手になる。
⑧ 完璧主義
ミスを恐れるあまり完璧を追求しすぎて、精神的・肉体的に疲弊する。
親に言い分を聞いてもらえずに育った方へ 今からできること
子どもの言い分が未熟でも、親は、子どもの話に耳を傾けて、考えを整理して、子どもを導く、成長を助ける責任があります。
そうしてもらえなかった方は、自分が自分の親代わりをしてみましょう。
ゆっくりでいいのです。
自己肯定感(ありのまま自分でよい)
自己効力感(自分にはできる)
自信(自分を信じられる)
自尊心(自分を認められる)を回復させることができますよ。
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