命より大事な学校はない!(新学期が怖いあなたへ)
2学期が始まることをおそれているあなたと、あなたの近くにいる大人の方へ。
あなたを守る方法を書きました。
学校に行くのがつらいあなたへ
東京ではまもなく2学期が始まります。
もう始まっている学校もあるかもしれません。
あなたは、今、どんな気持ちでいますか?
もしや、学校に行くのがつらすぎて「死んでしまいたい」と思ってはいませんか?
死ぬくらいなら、学校になんか行かないほうがずっとずっといいです。
あなたがそれほどつらい思いをしているのに、学校に行ってほしいと思う人はぜったいにいません。
でも、もしかして、そこまでではないけれど、学校には行きたくなくてこまっている人がいるかもしれませんね。
ここに10の質問があります。
当てはまるものがありますか?
① 楽しかった夏休みが終わってしまって、気持ちがおちこんでしまう。
② 宿題が終わっていない。どうしよう。
③ 夏休み前・夏休み中に友だちとケンカした。会いたくないなぁ。
④ 学校に行ったら、いじめられるのではないかと思うと心配になる。
⑤ 学校のことをかんがえると、なみだが出る。
⑥ さいきん、夜なかなかねむれなかったり、夜中に目がさめてしまったりする。
⑦ ごはんを食べたくない。
⑧ 消えてしまいたい気持ちになることがある。
⑨ 死んでしまったら楽じゃないかと思う。
⑩ 家や学校からにげだしたい。
もし、この中に、ひとつでもあてはまることがあったら、ひとりで悩まないで、だれか大人に相談してほしいのです。
あなたが相談できる人はいますか?
お父さん、お母さんに、思い切って言えたらいいけれど、言えなかったら、話しやすい人に話しましょう。
でも、やっぱり誰も言えないと思ったら、相談の人に話してみよう。
電話がいい | 24時間こどもSOSダイヤル | 0120-0-78310 |
メールがいい | 法務省インターネット人権相談受付窓口 | https://www.jinken.go.jp/soudan/ch |
学校って行かなきゃいけないのかな?
学校はあなたが勉強したり遊んだりして、成長するための場所です。
もし、あなたにとって学校が、つらいだけの場所で、自分にとって役に立つ場所だと感じられないなら、あなたにとって学校よりもふさわしい学びの場所を見つけることができます。
でも、学校よりもふさわしい場所を見つけたいと思うなら、大人に手伝ってもらわなければなりません。
だから、「困った!助けて!」と知らせてほしいのです。
あなたが、今までがまんしてがんばる子だったとしたら、大人はあなたのSOSに気づきにくいかもしれません。
だから、あなたから「SOS」と発信してください。
もし、あなたが相談した人が、まじめに聞いてくれていないと感じたら、あきらめないで、別の人に話してください。
信じてください。
大人はあなたの力になりたいと思っています。
もし(あなたの)子どもから「学校に行きたくない」と相談されたら
もし、あなたが、自分の子どもから、あるいはそうではないけれども縁あって、「学校に行きたくない。助けて!」と言われたら、まず本人の話をじっくり聞いてあげてください。
大人として、何かいいことを言おうとか、子どもを説得しようとか、思わないでください。
答えを焦ることは、良いことではありません。
そして、子どもの状態を把握しましょう。
こちらの10の質問の中で当てはまることはいくつありますか?
① 楽しかった夏休みが終わってしまって、気持ちがおちこんでしまう。
② 宿題が終わっていない。どうしよう。
③ 夏休み前・夏休み中に友だちとケンカした。会いたくないなぁ。
④ 学校に行ったら、いじめられるのではないかと思うと心配になる。
⑤ 学校のことをかんがえると、なみだが出る。
⑥ さいきん、夜なかなかねむれなかったり、夜中に目がさめてしまったりする。
⑦ ごはんを食べたくない。
⑧ 消えてしまいたい気持ちになることがある。
⑨ 死んでしまったら楽じゃないかと思う。
⑩ 家や学校からにげだしたい。
チェックリスト①〜③ 黄色信号→具体的な手助けが有効なことも
学校に行くことに緊張が強かったり、不安があるようです。
具体的に困っていることがないか、聴いてみてください。
お友だちとのケンカがあれば、なんだか行きにくいと感じているでしょう。
でも、対人関係で悩んでいたのは、夏休み前からだけではないかもしれません。
宿題が終わらなくて困っているのは、宿題だけでなく、学校の勉強についていけなくてずっと辛かったのかもしれません。
本人の訴えをよく聞いた上で、手伝えること、助けられることがあったら、手を差し伸べてあげてください。
大人が時間をかけて話を聞いてくれたり、具体的な手助けをしてもらうことで、不安が解消して学校に行けるかもしれません。
けれども、それで安心せずに学校や専門機関に相談してみることをお勧めします。
チェックリスト④〜⑦ 赤信号一歩手前→ゆっくり話を聞いた上で専門機関へ相談してください
不安が高まり、身体にも影響が出てきています。
まずは、じっくり本人の話を聞いてほしいのですが、大人もひとりで抱え込まず、相談機関や医療機関にご相談ください。
どこに相談したら良いか悩んでしまう時に、窓口になるのは:
- 学校にスクールカウンセラーはいますか?スクールカウンセラーに相談することもできますし、相談機関・医療機関を紹介してもらうこともできます。スクールカウンセラーに相談したいときは、担任の先生か、養護教諭の先生、副校長先生・教頭先生から申し込んでもらいましょう。
- あなたのお住いの教育相談センターを利用しましょう。インターネット検索で、「お住まいの自治体名 + 教育相談」で調べてみてください。
心身の状態もあまり良くないので、学校に行くことを無理強いすることは避けてください。
学校と相談して、無理のない登校スタイルを考えられたり、先生の理解が得られたことで本人が「行きたい」と言うようなら、様子を見ながら登校しても良いかもしれません。
けれど、仮に元気な表情で登校できるようになったとしても、しばらくは学校とも連絡を取り合って、無理のないように配慮してください。
チェックリスト⑧〜⑩ 心配です。直ちに対応してください!
本人の気持ちがかなり不安定で、危険なことをご理解ください。
本人が辛いと感じている事柄・場所とは、距離をとって、本人の気持ちの安心を優先してください。
あなたが、子どものことを大切に思っていることを伝えて、一緒に考えていくと話してあげてください。
本人と話をしながらも、家庭で抱えないで、学校、相談機関、医療機関にも相談して、危機を乗り越えましょう。
相談先は:
- 学校にスクールカウンセラーはいますか?スクールカウンセラーに相談することもできますし、相談機関・医療機関を紹介してもらうこともできます。スクールカウンセラーに相談したいときは、担任の先生か、養護教諭の先生、副校長先生・教頭先生から申し込んでもらいましょう。
- あなたのお住いの教育相談センターを利用しましょう。インターネット検索で、「お住まいの自治体名 + 教育相談」で調べてみてください。
- その他、地域の相談機関を探したいときはこちらから
- 全国の児童相談所リストはこちらから。緊急な対応の時に。
子どもにとって学校とはどんなところか
子どもたちにとって、学校という場所は、家庭を除く「全世界」である場合が少なくありません。
学校に居場所がなかったり、苦しかったり、悲しかったりするばかりなら、その子にとって生きていくことは地獄になってしまうでしょう。
学校は、子どもが自立した大人になるための教育と訓練の場所です。
大勢の子どもたちに、できるだけ短期間に効果的な教育を行うようにデザインされていると思います。
けれども、今では、この方法がどの子にとってもいい方法とは限らないことはよく知られています。
そして、その子にとって最も望ましい学びを提供できるように、環境整備をしようという流れになってきています。
もし、(あなたの)子どもにとって学校という学びの場が、ただ辛いだけの悲しい場所だとするなら、子どもに無理強いせずに、大人側(保護者、先生、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー)が何らかの環境整備をしてあげられると良いのではないでしょうか。