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「まわりの反応や評価を気にしすぎて苦しい」変えたい方へお勧めの3冊。

 
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MichikoYoshida
外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理士)です。

 

周りの人の反応や評価が気になってしまう。

気にしすぎだとわかっているけど変えられず、日常生活にも支障が出てしまう。

こんなふうに悩んでおられる方は少なくありません。

 

周りの空気をキャッチして反応することは大切だし悪いことではないけど、過剰になるとすごく苦しい。

 

高じて不安障害や強迫障害、抑うつなどの精神疾患につながってしまう恐れもあり、軽く見てはいけないと思います。

 

今日は、「他人の反応や評価を過剰に気にしてしまって生きづらい」と感じておられる方に、生き方を調整する方向性について、またお勧めの本を3冊ご紹介したいと思います。

 

他者の反応や評価が気になるということ

この「他者の反応や評価が気になる」という状態は、2つに分解されます。

周囲の情報をキャッチする

情報に反応する

なんでもキャッチしてしまって苦しくなる方もいらっしゃるのですが、今日ここで取り上げるのは「反応してしまう」という部分についてです。

 

反応するというのは、つまり「ちゃんとしよう」「間違いなくしよう」とする気持ちで、心理学では「超自我」と呼びます。

 

こころの中のお巡りさんのような役割といいますか。程よく働いてくれるといいのですが、強すぎると苦しくなります。

 

強すぎる超自我でイメージされるのは、この方。

『アルプスの少女ハイジ』に出てくる、ロッテンマイアーさんです。

 

対して、程よい超自我の持ち主はこちら。

 

クララのおばあさまです。

(それぞれ絵が稚拙なのはお許しください、汗)

 

完璧を求めるロッテンマイアーさん的超自我

● 何でも正しく、きちんと。例えば、「ハイジなんて呼び方は許しません。洗礼名のアーデルハイドで呼びます」のように。

● お行儀よくしなくちゃダメ(なぜならそれが求められる姿だから)

● しっかり勉強しないとダメ(○歳なら字が読めなきゃダメ)

● 勝手な行動をしてはダメ(楽しいことは高確率でダメ)

● 泣いてはダメ・・・ etc. etc.

お行儀だけならまだしも、「泣いてはダメ」のように感情まで否定されてしまうと、人間らしく生きることができなくなります。

ハイジも自分の気持ちを殺すあまり夢遊病になってしまいましたよね。

 

クララのおばあさま的、程よい超自我の特徴

クララのおばあさまは、優しくて楽しい人なので、ハイジもクララも大好きです。

 

でも、ただ優しいだけではありません。ダメなことはダメだと言うのですが、優先づけがされています。

①  譲れないこと

②  大切なこと

③  柔軟に対応すればよいこと

 

おばあさまにとって①は信仰(宗教)、②は孫娘のクララを中心とした人間関係です。

 

ハイジに神様にお祈りすることを教え、ハイジが「お祈りしても無駄(願いは叶わない)」と言ったときは、しっかり諭しています。また、クララの健康と幸せを願い、クララをサポートする人には偉ぶることなくつながります。

 

もう一つの特徴は、おばあさまが正しくないと思う事柄に「ダメ」というけれど、「ダメな人」とは言わないことです。

 

ペーターが、クララに嫉妬して車椅子を谷へ落として壊してしまったエピソードを覚えていますか?

 

おばあさまは、ペーターの行い(車椅子を壊したこと・正直に言えなかったこと)は正しくなかったとしながらも、ペーターが後悔していることが罰を受けたことだとして、赦し、プレゼントを与えています。

 

行き過ぎた行いはしっかりと注意される・でもペーターが感じていた良心の痛みをきちんと取り上げる。

 

偏りがなく、フェアです。

 

こうしてもらうことができて、ペーターもすっきりした気持ち、理解してもらえて嬉しい気持ちでプレゼントを受け取れたのではないでしょうか。

 

なぜ自分に無理難題を課し、できないと責めてしまうのか?

わかりやすくするために『ハイジ』を取り上げましたが、誰だってロッテンマイアーさんよりクララのおばあさまが好きなんじゃないかと思います。

 

なのに、なぜ、ロッテンマイアーさん的超自我が発動してしまうのでしょう?

 

大きく2つの理由が考えられます。

①  かつて「こうあらねばならぬ」と学び・すりこまれた

②  自分の不安を解消するためやってしまう・やめられない

 

常に自分を律することは大切ではありますが、全てを正しく、誰からも文句を言われないようにすることは無理です。

 

それなのに少しでも文句を言われる危険を回避しようと、ロッテンマイアーさん的にがんばってしまう。(というのもロッテンマイアーさん的ながんばりは、ある程度、危険回避に役に立つから・・・

 

でも、100%回避はできない。

 

それが怖くて、無理とわかっていても努力を繰り返す(エスカレートして止められなくなる)。

 

危険な状態です。

 

不安をなくすのではなく受け入れよう

不安をなくすための努力では、不安はなくなりません。

 

では、どうすれば?

 

それは、「不安な気持ちでも大丈夫な自分になること」

 

長年、さまざまな不安や恐怖の治療にあたってきた心理学の答えです。

あるがままを受け入れる

不安を克服するのではなく、不安と共存できるこころのコンディションを得る。その方法は、森田療法マインドフルネスの中で説明されています。

 

森田療法

日本人の精神科医、森田正馬(もりたまさたけ)が、強迫性障害や不安障害の治療法として始めた。不安な感情は人間がよく生きようとすると生じてくる大事なことと理解し、不安を打ち消すのではなく、あるがままに不安を受け入れることを目指す。

 

マインドフルネス

仏教をベースにアメリカで始まる。抑うつや不安障害、依存症など精神科での治療に使われるだけでなく、健康な人のストレス軽減法として裾野が広がったアプローチ。

 

森田療法とマインドフルネスに共通しているのが、不安や苦しみをコントロールするのではなくて、受け入れることで穏やかに過ごせるようになること。

 

このコンディションを獲得できると、クララのおばあさまのように超自我の働きが「ほどよく」なるので、自分なりの基準を持って生活することも可能になってきます。

 

もちろん簡単ではないけれど、ご自分で少しずつ工夫して獲得していくと一生自分を助けてくれる宝になりますから、試してみて欲しいです。

そのために参考になると思う本を3冊、ご紹介しますね。

 

『マインドフルネスストレス低減法』by J.カバットジン

カバットジン博士は仏教的な瞑想を、西洋医学では治療・改善できない場面で活用する方法を生み出しました。

具体的には、不治の病や、痛みのコントロールなどで薬が効かない場合、希望を持って生きるのが困難な患者さんが、自分の人生を取り戻すために開発、実践されてきました。

私たちは、外部の世界や自分の内部の世界での体験に対して、無意識のうちに自動的に反応して、莫大なエネルギーを浪費しているのです。注意集中力を高めるということは、その浪費しているエネルギーを集めて利用する方法を学ぶということです。そして、それによって、おだやかな安定した状態と深いリラクセーションが得られ、心と体が癒されることになるのです。(上掲本p17より抜粋)

 

『マインドフルネスストレス低減法』には、呼吸法や瞑想のエクササイズが紹介されています。また、心身の不調を穏やかに乗り切る方法や対人関係ストレスへの対応も紹介されています。

 

どれも、一読ですぐにできるようになるものでは決してありません。けれど、不治の病に犯された・愛する人を亡くした人のように、絶望的・圧倒的な苦痛のなかにあった方々にも効果が確認されている方法です。何度も読み返しながら、実践してみることをお勧めしたいと思います。

 

『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』by ラス・ハリス

ラス・ハリス博士は、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)をわかりやすく解説しておられる医師・心理療法士です。

 

ACTは、カバットジン博士が紹介したマインドフルネスがベースにありますが、より具体的でわかりやすい考え方や行動の指針に落とし込まれているのが特徴です。

 

もしかすると最初は、独特の用語にとまどうかもしれませんが、気にせず読み進めてみてください。そして、やれそうなことから取り入れてみてください。

 

「マインドフルネス」の本に紹介されている方法はガイドであり提案です。その通り実施できなくても自分を責める必要はありません。試行錯誤しながら、自分にとって程よくしっくりくる方法を見つけましょう。

 

マインドフル・セルフ・コンパッションワークブック by K.ネフ、C.ガーマー

セルフ・コンパッションというのはつまり「自分への思いやり」という意味です。

なぜ私たちは、人には思いやりを持って接しようとするのに、自分にはひたすら厳しくしてしまうのか?

人にやさしくするのと同じように自分にもやさしくすることができれば、不思議と自分への自信、信頼が回復し、自分らしい生き方ができるようになるよ、と著者は説きます。

 

この本は、ワークブックになっているので、ワークを通じて気づきや生き方の変容を得られるのもお勧めポイントです。

 

まとめ

周りの人の反応や評価が気になってしまう。

気にしすぎだとわかっているけど変えられず、日常生活にも支障が出てしまう。

このような状態は、自分なりに自分を守ろうとしてする努力が過剰になって生じていていることをご紹介しました。

解消するには、「もっと努力する」のではなく「あるがままを受け入れる」ことが必要です。

この「変換」は簡単ではありませんが、日々、こつこつ試してみると、少しずつ獲得していけます。

ぜひやってみてくださいね。

具体的な方法については、ご紹介した本を参照してみてください。

最後になりましたけど、こちらもオススメです。

どんな感想を持たれるかしら・・・。

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MichikoYoshida
外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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