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子育ての悩み解消〜本当に効果的なしつけの方法

 
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MichikoYoshida
外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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子育てのカウンセリングをしている臨床心理士の吉田です。

子どものしつけ、悩みませんか?

今は、自分が育った環境と、社会も家族形態も大きく変化しているから、誰もが「我が家のしつけ」を自分で決めなければなりません。それは、けっこう難しいし、迷いが生じるのも当然じゃないかしらと思います。

あなた
ついやりすぎたり、足りなかったりして悩みます。

しつけは大切だけど、やりすぎると親子関係に亀裂が入り、その結果、「キレる子ども」にしてしまっているということがあります。

セラピストよしだ
子どもの成長を願ってやっていたことが逆効果では、悲しいですね。

今日は、子どものしつけをする時に、これだけは注意してほしいことについてご説明しますね。

 

【問題】あなたならこんな時どうする?

問題です(笑)

「晩ご飯の準備をしていたら、子どもがおやつを求めて泣く」シーンです。

 

あなたなら、どうしますか?

(A) 「ごはんの前は食べないルールだったね」と伝え、ガマンさせる。
(B) 「お腹すいたよね」とぎゅっとして、5分だけ一緒に遊ぶ。
(C) サラダ用のキュウリを食べさせて、小さく満たしてあげる。
(D) 今日は特別、肉まんをあげる。
 
 
では、ひとつずつ解説していきますね。
 
 
 
 

(A) 「ご飯の前は食べないルールだよね」

これは、いわゆる「しつけ」の正解ですね。
ルールはルール。ルールは守るためにある。
 
 
それに、このルールは、子どもがおいしく晩ご飯を食べるための決まりだから、ぜひ守らせたい。
 
ただ、しつけは「正解」の時が一番怖いんです。
 
 
お母さんに「このルールは正しい=わたしは正しいことを言っている」という気持ちが強いと、子どもの気持ちが見えにくくなるからです。
 
では、いったいどうしたら良いのでしょうか?
 
それは、大切なルールを守らせるということで生じる葛藤を母親が自分の中でしっかりと感じること。
 
 
 
 

お母さん(お父さんでもよい)が葛藤することがとても大切

 
 
 

男の子の中でおきていること

 
男の子の中の「お腹すいた!もうがんばれない!お母さんは何もくれない!うえ〜ん!」という気持ちと、
 
 
母親自身の中に湧いてくる「晩ご飯をおいしく食べてほしいから、このルールは守ってほしいのよ。でも、お腹、すいたよね。あぁ、困ったな。わたしも泣きたくなっちゃうよ」という気持ち。
 
 
両方をお母さんがしっかりと「感じること」が、なぜ、必要なのか?
 
 
男の子は、「お腹すいた!」と言って「胃袋がからっぽなこと」を、「肉まんが欲しい」とわがままを言うことで「こころの器もからっぽ」だと訴えているのです。
 
「晩ご飯の前におやつを食べない」というルールは、胃袋をあけておくのが目的ですね。
 
であれば、こころの空腹は、満たしてあげても問題ない。いえ、ぜひ満たしていただきたいのです。
 
 
 
それなのに、胃袋もこころの器もどちらもからっぽなまま、「これがルール」、「これが正しい」と一方的に拒絶してしまうから、関係性に亀裂が入ってしまうわけです。
 
 
 
 
 

(B) ぎゅっとして一緒に遊ぶ

だから、(B)の答えは「胃袋は今は満たせないけど、こころの器は満たしてあげようね」という方法です。
 
 
ただ、(B)にも欠点があります。
それは、時間と手間がかかること。
 
 
少しでも早く晩ご飯を作り、男の子に食べさせたい時には、忍法・分身の術でもないとまわせない!なんてこともあるのではないでしょうか。
 
すると、次に浮かぶのが(C)の案。
 
 
 
 
 

(C) キュウリのつまみ食いで小腹を満たす

本人が欲しがるおやつではないけれど、何か少し、口に入れてあげること。

晩ご飯の素材から分けてあげると、「つまみ食い」になるので、遊び心も手伝って、胃袋とこころの両方がほどよく満たされるところがいいところ。
 
これであと15分〜30分は乗り切れる!
 
でも、もちろん(C)にも欠点がありますよね。
そう、母親自ら、ルールを破っているし、つまみ食いの癖がついてもイヤ、ですよね。
 
ただね、やっぱり、母親の中でこの矛盾を感じながらもキュウリをあげるという行動をとることは、悪いことではないのです。
子どもは、母が葛藤しているからこそ、キュウリという代替物で満足できる、ともいえます。
 
セラピストよしだ
もし、毎日つまみ食いになるのだとしたら、お昼ごはんや本人の胃袋の成長の問題なので、晩ご飯までもたせるための一口を準備することをお勧めします。
 
 

(D) 肉まんを与える

これは、やりたくない対応ですよね。
でも、実生活の中では、起きてくることもありませんか?
 
子どもにとって大変なことがあった日だったり、がんばったからご褒美が欲しい日だったりして、子どもの空腹感がとりわけ大きい日。
 
(A)〜(C)で上手に乗り切れたらいいけど、そうできない日。
 
セラピストよしだ
わたしの場合、実は、母親がいっぱいいっぱいで、情緒的な補給ができない日に、特別おやつが発動してしまったりいたします。
 
よくないことは、わかっているけど、の日もある。
 
 
 
 

だから、正解は・・・

どれも正解と言っていいのではないかしら。
 
ただ、ご説明したように、
 
(A) > (B) > (C) > (D) の順に親のこころのエネルギー消費量が高く、難易度も上がる
 
 
(A)で、ルールを守らせるだけだと、親子のあいだに亀裂が生じる、と書きました。
 
 
親としては、子どもの成長を願ってやっているのに、それが子どもにとって、母親から見放された・切り捨てられた感じに体験されてしまうのですね。そのうえ、子どもの胃袋(身体)もこころも、満たされない、空腹のままです。
 
この「母親から切られる」体験を繰り返すうちに、「キレる」子ども(母親との情緒的な関係性が切れた子ども)になってしまうのです。
 
セラピストよしだ
学校で「キレる」子どもの場合、親が良かれと思ってますます厳しいルールを課して、事態を悪化させてしまっていることもあって、切なくなります。
 
(A)にはもう一人のお母さんも登場しました。
 
このお母さんは、実はこんなことをしているところだったのです。
 
 
 
こちらのお母さんは、子どものこころの器は目下「からっぽ」と知っていて、けれども食べ物などでご機嫌取りもできないなという時に、お母さんのこころの器からたくさんのエネルギーを燃やしているところです。
 
こんなことしても、子どもの胃袋もこころの器も満たされませんよね。
 
ですから、子どもは泣きやめないかもしれない。
 
けれども、ここでお母さんが「ルールを守るって本当に苦しい」、「泣いている子どもを見るのは辛い」などと思っていると、不思議と子どもにも伝わるものです。
 
このような体験を繰り返すうちに、ご飯前に空腹でもガマンすることを子どもは学んでいくでしょう。
それが、学校や友だちとの関係性の中でも、ガマンしたり、がんばったりする力として発揮されるようになるでしょう。
 
 

子どもの成長とは?

子どもの成長は、身体だけではありません。
 
 
身体、頭(知識・考える力)とこころの3つの異なる分野にわたって成長していきます。
 
身体と頭(知識・考える力)は、目に見えやすく、測りやすいですよね。
 
でも、こころの成長は目に見えないからとらえにくいですよね。
 
 

こころの成長とは?

そもそも、こころの成長ってなんなのでしょう?
 
 
人にやさしくできるとか、努力できるとか、そういうことだけでなく、こころの器の大きさと、その中にどのくらいのエネルギーが入っているかで考えてみてはどうかと思うのです。
 
 
イメージとしては、水瓶がある感じ。
 
 
 
わかりやすく言えば、胃袋みたいなものでしょうか。
 
誰もが持っていて、その大きさや消化力、エネルギー効率に個性がある。
 
たとえば、こんな感じ。
 
 
器の大きい子も小さい子もいる。
 
大きくてもお水の量が少ない子もいれば、器は小さいけど、こまめに補充してけっこうエネルギッシュにがんばる子もいる。
 
あるいは、こんな感じ。
 
 
 器の大きさは同じなんだけども、消費量が違って、1日で水瓶一杯ぶん使ってしまう子がいれば、水瓶一杯あれば一週間もつよ、という子もいる。
 
一週間もつ方が効率がよいけれども、瞬発力という意味では、1日で使いきる子の方が力が上回るかもしれない。
 
とはいえ、成長とともに、器も中のお水の供給量も、増やしていけたらいいですね。
 
 
 

まとめ

子どものために「良かれ」と思って行う「しつけ」。

正しさだけを押しつけてしまうと、親子関係にヒビが入ってしまうことがあり、注意が必要です。

子どもの訴えを、身体・頭・こころに分解して考えて見ると、「しつけはする」けど「こころはハグ」もできます。

何れにしても、お母さん(お父さん)が、子どもの感じている葛藤と、ご自分の中で感じている葛藤をともに、引き受けることが大切です。

 
 

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外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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