2017/09/23

忘れないで!善悪を教えるより大切なこと。

 

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MichikoYoshida
ビジネスウーマンから、自分自身の内的必然性に導かれて、心理臨床の道へ。臨床心理士として学校や教育機関での相談活動を経て、2016年、東京・青山にはこにわサロン東京をオープン。 箱庭療法を通じて「あなただけの生き方」を応援している。
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はこにわサロンの吉田です。

子どもがお友だちとケンカになって「叩かれた〜」と訴えてくる。

毎日のあるあるではないでしょうか。

あなたなら、こんな時、どうしますか?

(A) 「叩くのはいけないね。タローは叩いてはダメだよ」と教えさとす。

(B) 「叩かれて痛かったね。イヤだったよね」と気持ちを受けとめる。

 

答えは・・・

(A) 残念!片手落ちです。

(B) すばらしい!花マルです。

(A)と(B)両方 はい、これも一応合格。

でも、いちばん良いのは(B)なんです。

あなた
エェェ?なんだか納得がいかないわ。
セラピストよしだ
ではその理由をご説明しますね。

 

(B)がなにより大切なわけ

 

(A)では子どもに「善悪を教えて」います。

(B)は子どもの「不快な気持ちを受け止めて」います。

 

こう書くと、「はは〜ん!」と思いましたか?

そう、子どもが「うわーん」とやってきたら、まず何より優先してほしいのが(B)の「子どもの不快な気持ちを受けとめてあげる」ことなのです。

なぜかというと、「ママ〜」とやってきたタローの気持ちはこうだから。

タローは、「痛かったし、イヤだったんだよー」と訴えていますよね。

「ジローが悪くて、タローは正しい」と言ってもらいたいわけではありません。

だから、まず、こんな風に、タローのイヤな気持ちによりそってあげましょう。

実際、こうやってみると、あなたの中にこんな気持ちが湧いてきませんか?

「あぁ〜、もう、どうしたらいいのかしら?モヤモヤする・・・」

この、モヤモヤしてどうしようもない無力な気持ち。

これが、今タローが感じている気持ちに近い気持ちの体験、つまり共有する、ということなのです。

子どもは、これさえやってもらえれば、気がすんで、またジローくんとの遊びに戻っていくでしょう。

 

この無力感を共有することは、とても「気持ちが消耗すること」です。

この、地味だけど本当に大変な「気持ちの消耗」を通じて、子どもの中に「不快な気持ちでも大丈夫」という安心感や忍耐力がゆっくりと育っていくのです。

 

(A)だとどうなるのかというと

「ジローくんが叩いたぁ!痛いよ〜!悔しいよ〜!」と訴えてくるタローくん。

タローは「痛い、くやしい、イヤな気持ちだ!」と訴えていますが、その不快な気持ちはそのままに、「叩くのはいけないね。ジローくんはいけなかったね。タローは叩かないよ」と教えていますよね。

子どもに「やって良いことと悪いことを教えること」はとても大切です。

でも、その前にタローの気持ちを受け止めてあげないと、タローには「叩いてはいけない」だけが伝わります。

こんなふうに、イライラしたイヤな気持ちや怒りの気持ちが認められないで、未消化なままタローの中に溜まっていくことになります。

「善悪の判断」は身についても、結局は、ささいなことでも我慢ができずに爆発してしまうようになってしまいます。

(そのメカニズムはこちらに書きました。)

 

「やって良いことと悪いことを教える」ことはもちろん大切です。

でも、そのときに子どもの胸にわいてくる色々な気持ちを大人が共有できてこそ、「やって良いことと悪いこと」は自然と子どもに伝わっていくのではないでしょうか。

冒頭の設問で、「(A)と(B)の両方」をあえて「一応合格」としたのは、理由があります。

大人にとって「不快な気持ちの共有」と「善悪を教える」はどちらが大変だと思いますか?

あなた
気持ちの共有の方がずっと大変じゃないかしら?

そうなのです。

セラピストよしだ
両方やるときには、ついつい「気持ちの共有」が手抜きになってしまうことがあるのですよね。

両方やることが間違っているわけではありませんが、自分の気持ちをモニターしながら、手抜きのないようにできるといいですね!

 

まとめ

子どもが「ケンカした〜、叩かれた〜、うわ〜ん!」とやってきたらやってほしいただ一つのこと。

それは「痛かったね!イヤだったね!」と不快な気持ちを受けとめること。

そのときに自分の中に生じる「あぁ〜、どうしたらいいの?モヤモヤする・・・」という気持ちが「不快な気持ちの共有体験」です。

これさえできたら、善悪をわざわざ教えなくても、子どもは心と身体で善悪を学びとっていくでしょう。

 

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