小鉄を育てた臨床心理士ママのおすすめ電車絵本【厳選17冊】
東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士)です。
うちの子どもは電車が大好きでした。(今も好きです、笑)
わたしが絵本が好きだったこともあって、子どもが0歳の頃からたくさんの絵本を借りたり、買ったりして読んできました。
電車の本はやはり、本人の食いつきも違い、ごほうびやプレゼントにすることも多く、たくさん持っているのですが、その中でも、電車好きさんに自信を持ってお勧めできるものを17冊厳選してご紹介したいと思います。
えらんだポイントは、電車を糸口に豊かな物語の世界が展開するもの、また大人が読んでも面白いと感じるような質の良い知識が得られるもの、の2つです。
参考にしていただけますように!
でも、1歳を過ぎたら、ちょっと難しい絵本でも、本人が好きなものについてなら、けっこう食らいついて読むものです。
あまり、対象年齢にとらわれすぎず、本人の興味やお父さん・お母さんの興味を優先して選んでみてください。少し早くても、子どもはすぐに大きくなりますよ。
まだ難しくても、本棚に入れておいてあげましょう。
『がたん ごとん がたん ごとん』by 安西水丸
電車のファーストブックといえば、これ!
安西水丸さんのとぼけたお顔の電車が、がたん ごとん がたん ごとんと走っていきます。
「のせてくださーい」と哺乳瓶やらリンゴやバナナ、ネコやネズミが乗っていくのですが、このやり取りは、絶対に遊びの中でもやります(大人、やらされます、笑)。
「しゅうてんでーす みんな おりてくださーい」もあるので、安心感がありますね!
『がたん ごとん がたん ごとん ざぶん ざぶん』by 安西水丸
そして、『がたん ごとん がたん ごとん』には続編があるのをご存知でしたか?
電車が海辺を走っていくので、「がたん ごとん」の後に、「ざぶん ざぶん」の合いの手が入るのです。
構成は1冊目と同じで、主役?の女の子のところにボールやシャベル、スイカやトウモロコシ、犬にカニまでが運ばれていっておしまいです。
福音館の赤ちゃん絵本は、作りもしっかりしているからおすすめです。
『カンカンカンでんしゃがくるよ』by 津田光郎
この絵本は、ふみきりのところで電車が行き交うのをぞうくんとうさぎちゃんが眺めている、というお話です。
ふみきりで電車を眺めたり、運転手さんに手をふって、警笛を鳴らしてもらってうれしかった!という体験はありませんか?
そのワクワク感を感じられる絵本です。
『のっていこう』by 木内達朗
これは、ある日曜日(たぶん)お父さんと息子が一緒にお出かけする様子を描いた絵本です。
子どもの、お父さんと二人でお出かけする晴れがましさ。お父さんの、今日は男同士だぞっていう気楽さと緊張感の入り混じった感じ。
母であるわたしは、いつも胸がキュンとしてしまいます。
絵本の中では、バス→電車→ロープウェイと乗り継いで、お山の上から海を眺めます。
今通ってきたところが見えたり、お船や飛行機など、もっと遠くの世界へ旅する乗り物も見えます。
『こんとあき』by 林明子
それから、あきちゃんのしぐさや表情が本当に、可愛らしくて、大人もほのぼの温まる絵本、オススメです。
『しゅっぱつ しんこう!』by 山本忠敬
『のろまなローラー』や『しょうぼうじどうしゃじぷた』でもおなじみの山本忠敬さんの作品。
おかあさんとみよちゃんが、大きな駅から山奥の小さい駅まで旅をするお話です。
特急列車から、急行列車、普通列車と乗り継いでいく様子や、途中ですれ違う新幹線や貨物列車(に飛行機も)もリアリティがあります。
初版が1984年(昭和59年)。
自動改札もなく、改札のところで駅員さんが切符にハサミを入れています。
『うみのでんしゃ ぼくらの江ノ電』by 中島章作
この本は、以前、わたしが神奈川県に住んでいた時に入手したお気に入りです。
江ノ電が鎌倉駅を出発して藤沢に着くまでのわずか10キロの間に、古い家の軒先や、極楽寺のトンネル、海岸線、車と並んで道路を走ったり、江の島駅があるなど、見所いっぱいの人気電車です。
この絵本では、沿線の街の様子がかなり忠実に再現されています。
しかも、上から見下ろして描かれているので、電車に乗っていては気づけない道の様子や街の様子がよくわかりますから、絵本で鎌倉〜江の島観光をしている気持ちになりますよ!
これも、1987年(昭和62年)初版のロングセラーです。
『まちからうみへ はしれ 江ノ電』by 持田昭俊
江ノ電をもう1冊。
こちらは写真絵本です。
わたしは、「チョコ電」と呼ばれる茶色の電車が好きです。
でも、もう走っていないのかな。
ちなみに、作者でカメラマンの持田昭俊さんは、ろうの方だと聞いています。
『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』by たけむらせんじ・おおともやすお
『ぼくのママはうんてんし』by おおともやすお
『いたずら きかんしゃ ちゅう ちゅう』by バージニア・リー・バートン作、村岡花子訳
『はしれ、きかんしゃ ちからあし』by 小風さち・藍澤ミミ子
就学前のお子さんには内容的に難しいだろうと思います。
うちも、戦争のシーンは怖がって、よく飛ばし読みをしました。
それでも、小風さんが惚れ込んだという藍澤さんの木版画を、子どもが好み、しょっちゅうめくって眺めていたので、うちの絵本は、ボロボロであちこちテープで補修しています。
『はしれ さんてつ きぼうをのせて』 国松俊英文・間瀬なおたか絵
『エアポートきゅうこうはっしゃ!』by みねお みつ
京急のエアポート急行が神奈川県の新逗子駅から羽田空港まで運行する様子が、かなり細かく紹介されています。
- 運転席・運転手の様子やかけ声、運転手の持ち物
- 電車の種別や行き先表示、車両番号などの見分け方
- 車両内の様子
- 空から見た線路の様子や車庫の様子
- 京急蒲田駅のスイッチバック
- 羽田空港の立体図
こういうウンチク、子どもって大好きですよね。
『新幹線のたび〜はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断〜』by コマヤスカン
『黒部の谷のトロッコ電車』by 横溝栄一
大人も事前学習がないと説明できないけれど、絵本を通じて親子で学ぶのも素敵なことかなぁと思います。
ちなみに・・・黒部ダムに行く時に利用するトローリーバスは2019年4月で廃止になってしまうそうです。
国内で唯一のトローリーバスだったので、廃止になる前に乗りに行きたいなぁ〜。
『地下鉄のできるまで』by 加古里子
子どもが4歳くらいの頃。地下鉄がブームだった時期がありました。
「どうやったら地面の下にトンネルを掘って電車を走らせることができるの?」の疑問に答えようと購入したこの本。
当時は、絵本で読んでも「ふーん」という反応でしたが・・・
加古里子さんの本は、本棚に入れておけば、後々手にとるだろうと思っておりました。
子どもの本て、いつもタイミングよく与えるのはとても難しいです。でも、本棚に入れておいて、本人のタイミングで「見つけて読む」というのが良いのかなぁと思っています。
親子で楽しむコツ
- お子さんが就学前でしたら、ぜひ、おひざに抱っこしたり、隣に座って視線をそろえて読んであげてください。
- 電車の振動にあわせて身体をゆらしたり、「出発進行!」などのかけ声は子どもに担当してもらったり、子どもとのやりとりを楽しんでくださいね。
- 小学生になって自分で文字が読めるようになっても、ぜひ読み聞かせを続けてあげられるといいですね。
- 子どもは、身近な電車を大好きになる子が多いなと思います。ここでは、関東の電車を中心に紹介しましたが、きっと、地元の電車の絵本もあると思います。探してみてください。
- 一見「古いかなぁ」と思うものも案外、子どもは抵抗なく読み、好きになるなぁと思います。時代を超えて愛されている作品もぜひ、手にとってみてください。
お気に入りが見つかりますように!