初夢で2019年を占おう! 夢が教えてくれる本当の気持ちや願いとは?
東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理師)です。
初夢、みましたか?
夢は、あなたの心の深層からのメッセージが詰まっています。(自分の本当の願いとか課題とか。)
つまり、夢を読み解けば、2019年をより一層充実した良い1年にすることができるということになります。
ということで、この記事では、なぜ夢はあなたの心のメッセージを教えてくれるのかや、その理解の方法、(よくある)印象的な夢が伝えようとしていることについて書いてみたいと思います。
なぜ夢は深層心理を教えてくれるのか?
では、まず、なぜ夢は自分の本当の願いや課題を教えてくれるのか?についてお話ししましょう。
わたしたちの心には、意識と無意識の2つの状態があります。
シンプルにいうと、目を覚ましている時は意識が働いていて、眠っている時やぼんやりしている時は無意識が働きます。
意識も無意識もどちらも同じ人間の心なので一致していると思うでしょう?
でも、そうではないことが多いのです。
というのも、意識というのは私たちが育つ中で身につけた社会規範や「〜ねばならない」が強く作用するので、本当の気持ちや願いをそのままに「意識して」おくことが難しいのです。
一方の無意識は、意識のコントロールを受けないので、本当の気持ちや願いがそのままにあり続けることができます。
ただ、「秩序だって整理整頓された意識」とは異なり、無意識の中は「混沌状態」なので、無意識の中に存在する本当の気持ちや願いが夢の形で届いても、「なんだかよくわからない夢」とか「荒唐無稽なストーリー」として体験されてしまうことが多いのです。
では、どんな風に読み解いたらいいんでしょう?
ひとつの方法は「夢の中の自分の気持ちを理解すること」です。例を挙げて説明しますね。
夢を読み解く方法(1)夢の中の自分の気持ちを理解する
これは、わたしが先日みた夢です。
夜の8時に家に帰ろうと急いで歩いている。汗で身体がベタベタしているし、疲れてヘトヘトだし、家までどのくらいかかるかわからい。急な上り坂で、後ろからマラソンの練習をしている人に追い抜かれる。「あ〜、もう勝手に抜いてって!」と思うが、ふと追いかけたい気持ちになって懸命に追うと、坂を登りきったところで追いついた!
こういう夢、みたことありませんか?
目的地がわからないのに一生懸命に歩く夢(疲れる!苦笑)。
わたしの第一印象も「げ〜っ、朝から疲れる夢見ちゃったな」でした。「よくありがちな夢」だと思ったので、メモを取ることもなく、「早く忘れよ〜っと」と思いました。
でも、朝ごはんのお皿を洗いながら、ふと気づきました。
「わたし、よくマラソンランナー(おじさんでしたけど、笑)を追いかけたなー」
というのも、マラソン嫌いなわたしは、走って人を追い抜いたことなどありません。それから、ゴールが遠かったり、見えなかったりするときにがんばるのも嫌いなので、しません。
でも、夢の中では、いつまで走れば良いかわからないのに、坂道でペースを上げて前を走るランナーの男性に追いついています。
そう考えてみると、この一見とても地味な夢は、わたしに何かメッセージを発しているように感じられてきます。
このように、夢の中に気にかかる点を見つけたら、少し自分でも考えてみるのです。「これはどういう意味なんだろ?」と。
例に挙げた夢からわたしが読みとったのはこんなことでした。
● 夢の中では、ゴールが見えなくて苦しいのに、がんばっていた!
● 苦手なことだけど、現実の世界でも「がんばりなよ〜」と言われてるんだな。
● でも、夢の中ではできていたから、「やればできるよ〜」と言われてるんだな。
「朝っぱらから疲れる夢」だと思いましたが、「夢の中の自分の気持ちを理解すること」で、実は「自分にエールをくれる夢」だと理解することができました。
夢を読み解く方法(2)夢のパターンから読み解く
夢は、個人の無意識の中から浮かび上がってくるため、とても個人的な内容であることが多いのですが、みんながよくみる夢というのもあります。
例えば「空を飛ぶ夢」はこんな意味、というような。
でも、こんな風に紋切り型で自分に当てはめて自分を理解するのって、やっぱりとっても難しいと思います。
ほら、印象的な夢を見たから、夢占いで調べてみたけど「ピンとこないな〜」ということありませんか?
だから、わたしはパターンで読み解くのはあまり好きではありません。
でも、いくつかの「よくある夢」については、「こんな意味かもしれないよ」というのをお話したいと思います。
見た人が「怖い夢!」「不吉な夢!」と思ってしまいがちだけど、実はとても大事なメッセージが込められている夢です。
自分が死ぬ夢
人間は誰でも、本当に死ぬのは一度きりですが、心の世界では何度も「死んだり、生まれたり」します。
子どもから大人になるときに、心の中では子どもの自分が死んで、大人に生まれ変わるように体験されたり、大人も「ひとかわむける」成長をするときなどは、古い自分が死んで新しい自分に生まれ変わることがあります。
なので、自分が死ぬ夢は、この「新しい自分への生まれ変わり」を伝えてくれていることが多いと思います。
「不吉だ・・・」とうろたえずに、「自分、よくやった」とか「自分、もうちょっとだ、がんばれ!」と思ってあげましょう。
人が死ぬ夢
これは、実は「自分が死ぬ夢」なんだけど、怖すぎて夢の中でも自分が死ねないときに見ることがあります。代わりの誰かが死ぬという形をとっているけど、本当は「自分が死ぬ夢」ということがあります。
また、親や先生など、自分より目上の人が死ぬ夢の時は、その人のことを超えていこうとしている時かもしれません。
自分でも人でも、死ぬ夢は本当に怖くて、「何か不吉なのではないか」、「予知夢だったらどうしよう?」と思って動揺してしまいがちですが、ちょっとこの記事を思い出して、じっくりと考えてみてもらえたらいいなと思います。
人を殺す夢
これも、すごくギョッとする夢ですよね!
親や先生を殺す夢の場合は、おそらくその人を越えようとしていると考えて良いかなと思います。
友だちだったり、見知らぬ人だったりしたら?やはり、何か大きな課題を克服しようとしているように感じられます。その友だちや見知らぬ人に対して、あなたがどんなイメージや感情を持つのか、そのイメージや感情を克服しようとしているとしたら、どう思うか考えてみてくださいね。
新年早々、物騒な夢ばかり取り上げましたが、これらの”物騒な”夢も、あなたにとってとても大事な何かを教えてくれる夢であることでしょう。どうぞ、今夜寝る前のひととき(あるいはお風呂の中でぼんやりする時にでも)夢の印象に思いを馳せてみてくださいね。
夢についてもっと知りたくなったら
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