夢が教えてくれた「まだわたしらしく生きられていない」の気づき【夢分析とは?】
はこにわサロンの吉田です。わたしは、ユング派といって、カール・グスタフ・ユング先生の理論をよりどころにしています。ユング先生は、自分を理解する手立てとして夢をとても大切にしました。
わたしも、できるだけ自分の夢は記録していて、普段の自分には気づけないこと、見落としているけれど大切なことを知る手立てとしています。
また、カウンセリングの中でも、クライアントさんの夢を通じてクライアントさんを理解したり、今後の道筋についての見立てをしたり、夢について話し合うことでカウンセリングを進めていきます。
夢というのは、「蛇の夢を見たらこういう意味」とか「泳ぐ夢を見たらこうなる」のように判定するものではなく、その夢を見たあなたがどんな風に感じたのかを大切に扱うところから始まります。
「赤ちゃんの夢」
キッチンの床で、生後半年くらいの赤ん坊が号泣している。
この夢をみた朝、わたしは文字どおり「飛び起き」ました。心臓がドキドキしていました。
連想① 自分の子育てと関係があるの?
わたしが、最初に考えたのは「わたしが子育てを手抜きしていることを警告しているのか?」ということでした。当時、わたしの子どもはもう学齢で、赤ん坊ではありませんでしたが、それでもまず最初に自分の子育てを振り返りました。
働きながらの子育てですから、あれこれ手抜きはするんです。でも、号泣する赤ん坊をキッチンの床に放置するようなことはしていない、と思いました。
連想② 自分が手抜きをしていることとは何か?
最初の連想が「子育ての手抜き」でしたので、今度は「自分が手抜きをしていることは何か?」と考えました。
手抜きをしていること、たくさんあります。家事も子育ても手抜きだらけ。お肌のお手入れも、運動もしていません。自分の時間もなかなか取れないから、確かに自分自身に対して手抜きをしていると言われれば、まったくその通りだと思いました。
でも、人生の優先順位として、一番が家族、二番が仕事と思ってやっていたから、自分のことに手が回らないことがそれほどダメだとはどうしても思えませんでした。
連想③ 「わたしの世話されぬ赤ん坊」とはなんだったのかがわかったある日の帰り道
手抜きについて考え続けること10日ほどしたある日の夜のことです。仕事からの帰り道、自分の仕事ぶりを反省しながら歩いていました。
「はぁ」とため息をついた時に、「あっ!」と気づいたのです。
「わたしは、自分らしく生きるということに、手抜きをしている!」
紆余曲折あって選んだ心理臨床のお仕事(こちらに書きました)。わたしにとっては、人生の「セカンドキャリア」で、外から見たら「自己実現」している人かもしれません。
でも、当時のわたしは「組織に所属することで自分を曲げなければいけないことがあり、それは会社員をしている時と同じだ」ということを感じていました。
それで、「いつか、自分が信念を曲げないで仕事ができるように、自分のカウンセリングルームを持ちたい」と密かに願ってきました。
けれど、それは「いつか」で「いま」ではありませんでした。赤ん坊の夢を見るまでは。
夢は、「あなたの大事な赤ちゃん(自分のカウンセリングルームを持ちたいという夢)は、キッチンの床で放置されていますよ!このままでは育つことなく死んでしまいますよ!」とメッセージをくれていたのだと思いました。
この夢のメッセージを読み解いたのち、わたしははこにわサロン東京の開室への準備を始めることになりました。
自分らしく生きること
会社員をしてバリバリ働いていた20〜30代も、臨床心理士として働き始めた40代も、客観的に見てわたしの人生は「まぁ悪くはないんじゃないかな」と思います。
でも、わたしの内なる声は「本当にそうなの?」と投げかけてきます。「もっとあなたらしく生きられるんじゃないの?」と。
この問いかけは、きついことも多く、無視したくなることもあります。でも、自分の人生を投げ出すことができないから、ちょっとずつ取り組んでいくのだなと思います。
夢の持つ力についてもっと知りたいと思われましたら、こちら(逆上がりの夢が教えてくれたこと)もご覧くださいね。