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トラウマ体験をトラウマ化させない6つの方法

 
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外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理師)です。

 

1つ前の記事で、「トラウマ体験があっても傷つかなかった人がいるのはなぜか?」というテーマで、機能不全家族育ちなどの逆境下でも、それがトラウマ化しなかった方々について取り上げました。

 

いくつかの研究に共通していたのは、信頼できる人とのつながりやサポート、活躍の場所が与えられたことなどが、違いを作るということでした。

 

それは、つまり、トラウマ化せずにすんだ方々が、ショックな出来事の後に、何らかの適切なトラウマケアを受けられていたからといえます。

 

そこで今日は、つらい出来事があった時に、その体験をできるだけトラウマ化させないためにできることについて、災害支援や事故、犯罪被害などの現場でも用いられている「心理的応急処置(Psychological First Aid:PFA)」の考え方を参考にお話したいと思います。

 

トラウマ化を防ぐ方法① 安全の確保

まず最初に大切なのは、安全を確保することです。

あなたを傷つけた人や、危険な状況からいったん離れましょう。

加害者との接触を減らすこと、安心できる場所へ移動することは、自分を守るためにとても大切です。

 

② ショック反応は誰にでも起きる自然なこと

ショックを受けた後のさまざまな反応は、誰にでも起こる自然なことです。

動悸がする、頭が真っ白になる、涙が出る、怒りが湧く、眠れなくなる、何度も出来事を思い出してしまう。逆に現実感がなくなったり、何も感じられなくなったりすることもあります。

ですから、

「びっくりしたよね」
「ひどいことだったよね」
「反応するのは仕方ないよね」

と、自分に伝えてあげてください。

いったん外を眺める、深呼吸をする、身体のこわばりをほぐす、温かい飲み物を飲む、安心できる毛布にくるまるなど、少しでも落ち着けることをしてみましょう。

自分で自分に何かしてあげることができると、「何もできない」という感覚が和らぎ、自分のコントロール感を取り戻しやすくなります。

 

トラウマ化を防ぐ方法③ 自分を責めない

三つ目は、自分を責めないことです。

「なぜこんなことが起きたのだろう」「自分が悪かったのではないか」
「あの時こうしていれば防げたのではないか」と原因探しをしやすくなります。

でも、冷静に考えると、加害行為は加害者の責任

不運な出来事は、運が悪かっただけ。

自分を責める必要はありません。

 

トラウマ化を防ぐ方法④ 信頼できる人の存在

そして、「あなたのせいじゃないよ」と言ってくれる人がそばにいると、嬉しいです。

研究では、ショックな出来事の後に、信頼できる人から受け止めてもらえることが、その後の回復に大きな影響を与えることがわかっています。

 

二次被害を防ぐために

ただし、相談相手は選ぶ必要があります。

もし相手が、

・「嘘でしょう?」
・「あの人がそんなことするわけない」

などと否定したり、

 

・「気にしすぎ」
・「そんなの普通だよ」
・「もっと大変な人もいるよ」

などと軽く扱ったり

 

・「あなたにも原因があったんじゃない?」

責めたりするようなら要注意です。

 

こうした反応は二次被害につながることがあります。

 

その場合は、最初にお話しした「安全を確保する」に戻り、その人からもいったん距離を取って、自分を守ってください。

 

回復を助けてくれる関わり

反対に、回復を助けてくれるのは次のような関わりです。

 

・否定せずに話を聞いてくれること

・「大丈夫?」「怖かったね」「つらかったね」と穏やかに受け止めてくれること

・無理に話を聞き出そうとせず、ただ一緒にいてくれること

・「何か手伝えることある?」「いつでも声をかけてね」と言ってくれること

・「一人じゃないよ」ということを、言葉や態度で伝えてくれること

 

このような温かな寄り添いは、トラウマのショックをやわらげ、回復を手助けしてくれます。

 

トラウマ化を防ぐ方法⑤ 頼れる人がいない時

もしショックが大きすぎて、人に相談するのが怖い時は、AIに相談してみるのも一つの方法だと思います。

AIは「気にしすぎじゃない?」と否定したり、「そんなことくらいで」と軽く扱ったりすることはありません。

まずは、AIに「当たり前」で「普通」の回答をしてもらいましょう。

少し安心できたら、同じことを人ともやってみて欲しいのです。

人も、多くの場合、AIが示したような「普通」で「当たり前」の反応を見せてくれます。

「ひどかったね!」「大変だったね」「大丈夫?」「できることある?」という反応です。

誰かにちゃんとこうしてもらえることを通じて、傷つきが癒やされ、安心や信頼が少しずつ、回復していくのです。

もしよかったら、カウンセリングという選択肢もあるので、利用してみてください。

 

トラウマ化を防ぐ方法⑥ 日常生活を取り戻す

それから、少しずつ、日常生活を取り戻していきましょう。

食事、睡眠、お散歩、仕事や家事。

生活が復活すると、自分でコントロールできる感じ、自分らしくいられる感覚を取り戻すことができます。

日常生活の仕事やタスクをしている時に、出来事から離れていられる時間も増えてきます。

 

トラウマ化を防ぐ方法 まとめ

もちろん回復には個人差がありますし、つらさが長く続くこともあります。

でも、ショックな出来事の直後に、適切なケアをすることは、その後の回復に大きな違いをもたらします。

ですので、どうぞ、困った時に思い出せるように、今日お話ししたことを、頭の片隅に置いておいてください。

 

また、トラウマ化を防ぐ方法②でご紹介したショック反応を和らげる方法について、もっと詳しくご紹介している記事がありますから、こちらも合わせて参考にしてください。

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外資企業勤務後、心理臨床を志す。臨床心理士の資格取得後は東京・神奈川・埼玉県スクールカウンセラー、教育センター相談員などを経て、2016年、東京都港区・青山一丁目に「はこにわサロン東京」を開室。ユング心理学に基づいたカウンセリング、箱庭療法、絵画療法、夢分析を行っている。日本臨床心理士会、箱庭療法学会所属。
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