傷ついた心が痛むのはHSPのせいではなく傷のせい。だから傷をケアして欲しい。
東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」の吉田(臨床心理士・公認心理師)です。
HSPの方が辛い体験をした時。
心が痛くて辛いのは、辛い体験のせいではなく、HSPのせいだと思ってしまうことがあります。
でも
HSPでも、HSPでなくても、
心が痛くて辛いのは、傷つきのせい。
あなたの性質や性格のせいではありませんよね!
だから、まずは、きちんと傷をケアして欲しいのです。
HSPと傷つきでは「傷つきケアが先」なのはなぜ?
それは、傷つき(トラウマ)の方が、緊急性が高いからなんですが、わかりやすくするために
傷つき = 怪我 (どちらも外から受ける傷)
の例えでお話ししますね。
(敏感肌、よくなりましたよっていうお話は、ここではなしでお願いします!例え話なので。)
敏感肌のあなたが怪我をしたら?
あなたが敏感肌で、肌荒れしているのに、お料理するときに包丁で手を切ってしまったら、どうしますか?
すぐに傷の手当てをするでしょう?
そこに迷いは生じないと思います。
心の傷は目に見えないのでわかりにくくなってしまう
ところが心の傷の場合、目に見えないため、傷つきがそのまま放置されてしまうことがあります。
小さな傷なら自然に治ることもあるでしょう。
でも、大きな傷は、自然には治らないので、下手をすると傷口がふさがらないまま何年も経過してしまうこともあります。
このようなとき、HSPの方は、自分の心の痛みも強く感じるため、生きるのがとても苦しくなってしまいます。
そして、自分の苦しさは「治っていない傷」のせいではなく「HSPで感じやすいからだ」と思ってしまうことがあるのです。
傷が痛すぎて治療が怖くなることも
それから、癒えない傷を治療したいと思ってはいるけれど、痛みが強すぎてさわるのが怖い時もあると思います。
その気持ちはとてもよくわかります。
こんな風に感じることは、弱虫だからではなく、人間なら誰もが感じることではないでしょうか。
それでもやはり
傷が癒えぬままに残っているなら、放置するのではなく、ケアをしたいと思うのです。
傷は、適切にケアをして、傷口がふさがれば、痛みはひいていくでしょう。
古傷の痛みが残ることもあるかもしれません。
でも、「自分で自分をケアして傷が癒えた」ということが、あなたの自信になっていくことでしょう。
痛みを最小限に抑えるカウンセリングの方法がある
傷のケアをしなければいけないのはわかっているけど、触るのが怖い。
そんなときに検討して欲しいのが、イメージを使ったカウンセリングの方法です。
箱庭療法
箱庭療法というのは、砂遊びにヒントを得たカウンセリングの方法で、医療機関や研究機関でも使われている手法です。
箱の中に、自分でもはっきりと気づけなかった心の情景が表現されたり、表現を通じて傷つきの癒しが生じます。
箱庭療法に興味を持ったから一度、お試ししてみたいな、と思った方のために、はこにわサロンでは箱庭体験をしています。
夢分析
夢の分析というと、なんとなく占いのようなものを思い浮かべるかもしれません。
でも、夢はあなたの心の奥深く(深層)からのメッセージなので、上手にキャッチできると、自己理解が進んだり、深い傷つきを癒すことができたりします。
わたしは、臨床心理士になるにあたり(必修では全くないのですが)夢分析を専門とするユング派分析家の先生のところに4年間通って、約180時間の夢分析を受けており、カウンセリングの場で大切に活用しています。
そこからいつも感じていること。
それは、傷が痛すぎて触りたくないときや、痛すぎて忘れてしまっているとき、苦しいことが絡まりすぎて何から手をつけて良いか分からない時などには、夢の力(=あなたの無意識の力)を借りることで、傷を回復させることができる、ということです。
HSP(ひといちばい敏感さん)の傷つきケア・まとめ
HSPの方が、傷つきやトラウマを持っていて、とても辛いとき。まず、最初にケアするのは傷つき・トラウマのケアです。
傷がきちんと癒えたら、HSPと上手に折り合いをつけられるように、自己理解をしたり、工夫をしたりしていきましょう。
どうか、傷を放置してしまうことのないように、してくださいね!